今回はさらに発展的、ひねった内容の問題に触れていきたいと思います。
(1)A=B=Cの連立方程式
具体例を見ていきましょう。
例)
4x+5y=3x+2y=14
3つの多項式が=で繋がっています。これは
①4x+5y=14
②4x+5y=3x+2y
③3x+2y=14
というように、3つの等式が作れることを意味しています。
この形ができることが分かれば、このうち2つを使って連立方程式を解けば、答えが導かれることになります。
①と③を使って連立方程式を解いてみます。
\begin{cases}5x-4y=14…①\\
\\
3x+2y=14…② \end{cases}
①×2ー②×5
\begin{array}{rr}
& 8x+10y=28\\
+\big{)}&15x+10y=70\\
\hline
&-7x=-42\\
&x=6
\end{array}
x=6を②に代入
18+2y=14
y=ー2
よって、x=6,y=ー2
※3つできた等式の中から、自分が使いやすい等式を2つ選んで連立方程式を解くようにしましょう。
(2)連立3元1次方程式
例)
\begin{cases}4x+3y+2z=11…①\\
\\
x-2y+z=7…②\\
\\
2x+9y-z=-8…③ \end{cases}
式が3つ出てきています。しかも、x、y、zと文字も3つ出てきています。
ややこしく見えますが、やることは今までと同じです。
①~③を使ってまずは①文字を消去した式を2つ作って、連立方程式を解ける状態に持っていきましょう。
手順1)
①と②を使ってまずzを消去します。
→できた式を④とします。
①ー②×2
\begin{array}{rr}
& 4x+3y+2z=11\\
-\big{)}&2x-4y+2z=14\\
\hline
& 2x+7y=-3…④
\end{array}
手順2)
次は②と③を使ってzを消去します。
→できた式を⑤とします。
※①と③を使っても構いません。やりやすい方で!
②+③
\begin{array}{rr}
& x-2y+z=7\\
+\big{)}&2x+9y-z=-8\\
\hline
& 3x+7y=-1…⑤
\end{array}
とにかく、①と②、①と③、②と③のいずれか2つを使って文字を1つ消去する式を2つ作る!
→あとは同じ
手順3)
ここからは連立方程式を解くだけ
④と⑤を使って、xとyの値を連立方程式で出す
④ー⑤
\begin{array}{rr}
& 2x+7y=-3\\
-\big{)}&3x+7y=-1\\
\hline
& -x+=-2\\
& x=2
\end{array}
x=2を④に代入
4+7y=ー3
y=ー1
x=2,y=ー1を②に代入
2+2+z=7
z=3
よって、x=2,y=ー1,z=3となる
※xとyだけでなく、ちゃんとzも求めましょう!
求める文字の数だけ方程式があれば、これの繰り返しで値を出すことができます。
今回は、やや発展的な内容の連立方程式を勉強しました。