前回の「正負の数の足し算・引き算」で、負の数の考え方の理解が少し進んだかと思います。
今回は、正負の数のかけ算・わり算です。
小学校の復習もかねて、勉強していきましょう。
(1)正負の数のかけ算
※用語解説 かけ算 = 乗法(「じょうほう」といいます)
かけ算の答え = 積(「せき」といいます)
(例)① (+4)×(+3)=+12 プラス×プラス= プラス
② (ー4)×(ー3)=+12 マイナス×マイナス= プラス
③ (+4)×(ー3)=ー12 プラス×マイナス= マイナス
④ (ー4)×(+3)=ー12 マイナス×プラス= マイナス
~符号に注意!~
プラスとプラスをかければ、答えはプラス(小学校のかけ算のまま)
マイナスとマイナスをかければ、答えはプラス ←ここ特に注意!
プラスとマイナスをかければ、答えはマイナス
↑どちらか片方マイナスなら、答えはマイナス
(2)正負の数のわり算
※用語解説 わり算 = 除法(「じょうほう」といいます)
わり算の答え = 商(「しょう」といいます)
(例)①(ー16)÷(+4)=ー4
②(+48)÷(ー6)=ー8
③(ー27)÷(ー9)=+3
※符号の法則については、掛け算と同じ!
④逆数を使った除法の計算
$$(-\frac{1}{3})\div(-\frac{4}{7})$$
$$=(-\frac{1}{3})\times(-\frac{7}{4}) $$
※\(\displaystyle-\frac{7}{4}\)は\(\displaystyle-\frac{4}{7}\)の逆数です。
$$=\frac{7}{12}$$
※逆数→分数の分母と分子を入れ替える(符号は変えない!)
(3)3つ以上の正負の数の乗除
左から順番に計算します。
例)①(ー2)×(+3)×(ー5)
=(ー6)×(ー5)
=+30
②(+7)×(ー2)×(+4)
=(ー14)×(+4)
=ー56
③(+36)÷(ー2)÷(+9)
=(ー18)÷(+9)
=ー2
④48÷(ー4)×(ー2)÷(+8) ※かっこのないのは正の数
=(+48)÷(ー4)×(ー2)÷(+8)
=(ー12)×(ー2)÷(+8)
=(+24)÷(+8)
=+3
このように、左から順番に計算を落ち着いてしていけば良いと思いますが、
もっと早く解く方法もあります。それが
①→②のように計算できるようになると思います。
ただ、ここは大変間違えやすい箇所なので、ゆっくり、落ち着いて、何回も練習することをお勧めします。たくさん反復して練習しましょう。
(4)累乗
累乗→「るいじょう」とよみます。新しい考え方です。
(例)
① 4³ =(+4)×(+4)×(+4)
=64
②(ー3)² =(ー3)×(ー3)
=9
③ 2⁴=(ー2)×(ー2)×(ー2)×(ー2)
=16
④(ー4³)=ー(4×4×4)=ー64
例②と④の違いに注意!
②の場合、マイナスがついた数字ごと累乗なので、(ー3)×(ー3)
④の場合、数字に直接累乗がついているので、マイナスを外して計算
今回は、覚えることがたくさんありました。
これからの基礎になる部分ですので、しっかりと復習して、何度も計算をするようにしてください。
次は、これらをすべて混ぜた計算をしていきます。